代表、藤波の想い

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代表、藤波の想い

二代目経営者として、おしぼり業界の常識の枠を超えて挑戦を続ける藤波克之。その眼差しの先に見ている未来を紹介します。

PROFILE

代表取締役 藤波 克之

代表取締役社長
兼 最高経営責任者

藤波 克之

1974年生まれ。法政大学社会学部応用経済学科卒。NTT Group勤務を経て、2004年に前身となる株式会社藤波タオルサービスに入社。09年に代表取締役専務に就任し、13年9月より現職。23年3月横浜薬科大学大学院薬学研究科 薬科学修士課程修了。ファミリー・ビジネス・ネットワーク・ジャパン理事

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自由と責任。
FSXにはチャレンジできる風土がある。

「おしぼり」と聞いて、「知らない」という日本人はほぼいないと思います。江戸時代には日本各地の旅籠が水桶と手拭いを用意し、よく絞った手拭いで旅人の疲れを癒したそうです。現代でも、皆さんは飲食店で食事をする際、おしぼりが出てくることを当たり前だと思っているかもしれません。しかし、外国人が来日した際に驚く出来事の上位に登場するくらい、おしぼりは世界では珍しい日本の文化なのです。

私は20年前にこの会社に入社した時、まず、この事実に気づけたことに自分自身の使命を感じました。おしぼりにはものすごく大きな可能性がある、と。しかも、入社した当時、当社を含めどの会社のおしぼりも色は白のみ、プールの消毒のような匂いがするものも珍しくありませんでした。「もっと色鮮やかなおしぼりがあったら」「もっといい香りがするおしぼりをつくれたら」と夢はふくらむばかりでした。

FSX

FSXの原点である白いレンタルおしぼり。その後、生地や厚さ、色、香りのバリエーションが広がっていった。

FSX

ポケットおしぼりのアロマシリーズの最新ラインナップ。香料の種類も増え、様々なニーズに対応できるように。

そして、この会社には創業当時から「自由と責任」という言葉があり、常にチャレンジする風土が根付いていました。この仲間たちとなら新しいことに挑戦できると確信した私は、そこから色付きおしぼりやアロマの香り付きおしぼりの開発、機能性とデザインにこだわった冷温庫「REION」の開発、さらに、それまで使い捨ておしぼりと呼ばれていた紙製おしぼりを「ポケットおしぼり」と呼称を変え、レベルアップさせる試みなど、常におしぼりの可能性を信じ、新しい挑戦を続けてきました。もし、マーケティングや商品開発といったことに興味がある学生がいたら、おしぼりはきっと面白いと思います。

FSX

金と銀のフィルムを上品な雲竜和紙で包んだポケットおしぼり。結婚式など、ハレの日にも喜ばれます。

FSX

おしぼりを置くためのトレーも開発。おしぼり周辺の製品は今後も新たな価値を生み出していくはず。

FSX

おしぼりを温めたり、冷やしたりできる冷温庫「REION」。スタイリッシュなデザインが特徴です。

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VBやおしぼりAIなど、
技術開発にも力を入れる。

また、私はおしぼりの開発や生産を行うメーカーとして独自の特許技術があればと常々思っていました。そうした中、2011年に現在の「VB」の素となるポリ酸化合物の研究をしていた慶応義塾大学医学部の先生との出会いがあったのです。私自身は文系出身だったこともあり、当時はその仕組みを説明されてもわからないことだらけでした。ただ、「おしぼりを良くしたい」という思いは人一倍あり、そのためにはこの技術が必要だと感じた私は修士課程の学位論文を発表するくらいまで、ポリ酸化合物について勉強しました。

通常に比べ、
99.99%以上の抑制効果。

カビや菌が発生しやすい環境に、濡らしたタオルとVBを加えたものを28日間保管し、増殖した生菌数を測定しました。

(実施機関:FSX株式会社)

通常に比べ、99.99%以上の抑制効果。

ウイルスの付着も防ぐ。

2枚のタオルをウイルスを含む溶液に浸します。その後、片方の洗浄水にだけVBを添加し、通常の工程で洗浄を行い、効果を測定しました。

(実施機関:一般社団法人生物活性機 内 衛生品質協会)

VBなし

VBなし

VBあり

VBあり

そして、特許取得したこのVBが新型コロナでおしぼり業界が大打撃を受ける中、私たちの会社を救ってくれたのです。今後も「抗ウイルス・抗菌であり、安全性も高く、よく水に溶ける」というVBの技術をもっと進化させていきたい。皮膚科学についてももっと研究し、手指衛生を超えた健康や美容の研究も行なっていきたい。2023年には当社初となる薬学部卒の学生も採用し、研究施設(FSXラボ)も設立しました。化学に興味のある学生にもぜひ門戸を叩いてほしいと思います。

FSX

さらに、おしぼり自体は生ものと言われるくらいアナログな存在ですが、これからの会社の発展を考えるとデジタルは欠かせないと考えていました。そこで業界に先駆けて自社でECサイトを整え、バックヤードの業務もシステム化。とくに、レンタルおしぼりの配送に関わる部分は人の体力や経験に依る部分が大きかったため、ここにICTやAIの力を活用できれば、配送を担当する社員はもっとお客様とのコミュニケーションに時間を割くことができるはず。体力的にももっと楽になれば、女性をはじめ、活躍する人材ももっと多様になるはずと考えました。業界初のAIでおしぼりの枚数を瞬時に数える技術はすでに開発段階を終え、検証段階へ。アナログな業界だからこそ、技術開発の伸び代は大いにあると思います。

FSX

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同じ志を持つ、
日本全国のパートナー企業とともに。

FSXは幅広い事業を手掛けていますが、やはり、その基盤となるのはレンタルおしぼりです。飲食店やサロン、医療・保育施設、ホテルなど、お客様の様々な現場で喜ばれるおしぼりをどう開発し、どう届けていくか。常に一本のおしぼりの質にこだわり、人と人のコミュニケーションの質にこだわり続けることが大切だと考えています。

とはいえ、おしぼり業界全体を見渡すと、新型コロナの影響もあり、苦戦を強いられている会社も少なくありません。業界全体の底上げに寄与し、日本が誇るおしぼり文化をどう発展させていくか。これも、私たちFSXに課せられた使命です。

そこで、FSXでは2010年くらいからパートナー事業に取り組んでいます。おしぼりに付加価値をつけるVBのライセンス契約や販売支援、生産・配送の効率化の仕組みなど、これまで培ってきた技術やノウハウを全国の同業他社に展開しているのです。全国には私たちと同じように、おしぼりの魅力や可能性を信じ、高い志を持って事業を行っている会社がたくさんあります。そうした会社と手を取り合い、切磋琢磨しながら成長することで、日本のおしぼり文化を支え、守り、進化させていくことができるはず。

2023年現在、私たちの仲間は日本全国で約30社に広がりました。しかし、まだまだ足りない。今後も、おしぼり業界全体を元気にするためにもパートナー企業を増やしていきます。ぜひ、これから入社してくる皆さんもその思いを伝える一人になってもらえたらと考えています。

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国立、富士、世界。
OSHIBORIの可能性を信じて。

私たちの創業の地は、東京都国立市です。今も、そこに本社と国立工場を構えています。そして、この地に育てられた企業だからこそ、地域イベントへの参加や地域活動の企画・運営など、この地への貢献を続けています。2020年には山梨県の河口湖にグループ会社となるFSX富士を開業し、2023年には上野原市に化粧品基準のポケットおしぼり製造工場の上野原工場を新設しました。ここも、日本のおもてなし文化を発信する新たな拠点として、今後、ますます力を入れていきます。

さらに、2024年は本格的に世界進出する年になりそうです。これまでもタオルの開発拠点でもあるベトナムに加え、香港、アメリカに事務所を置き、営業活動やパートナー探しなどを展開してきましたが、巨大なアメリカ市場に本気で挑戦する時期が近づいています。世界規模の健康志向から欧米で和食ブームが広がり、同時におしぼりに対する需要も増えているのです。

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2024年はアメリカ市場に本格的に進出する1年になっていく予定です。

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海外への出荷を予定しているポケットおしぼり。裏面の表記なども海外対応に。

もちろん、世界各国におしぼりのようなものは存在します。しかし、日本基準の高いクオリティのものはまず目にすることはありません。FSXの使い切りの「ポケットおしぼり」を使用した外国人のお客様からのリピートの問い合わせも増える中、ビジネスとしての確かな手応えを感じていますし、何より日本の30年後を考えた時、日本人だけを相手にした商売には限界があります。しかも、世界中を見渡しても、おしぼりのグローバル企業なんてどこにも存在しません。

であれば、おしぼり業界のイノベーターとして走ってきた私たちとして、挑戦する価値があります。そして、今後入社してくる皆さんは、その海外プロジェクトに参加し、世界で活躍する可能性も大いにあります。日本の文化で世界に勝負してみたい学生の応募も、ぜひ、お待ちしています。

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伝統と革新。
おしぼりを再発明する仲間を求めている。

最後に。私たちの組織の未来についてお話しします。FSXにはこの規模の会社としては、かなり多くの部署や仕事が存在します。しかしながら、通常のメーカーでは真ん中に位置するような商品開発部というものは存在しません。新商品の開発や社内外のイベントの企画・運営などを行う時は、部署を横断してメンバーを募るプロジェクト制を敷いているからです。だから、皆さんが入社して配送や生産の部署に配属になったとしても、新商品の開発に携わるチャンスもあります。

現場こそ、FSXの主役です。その現場で活躍する社員の声を年次に関係なく広く集め、みんなで議論できる環境を、これからも用意し続けていきたいと考えています。

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また、FSXではここ数年、社内で何度も議論し、会社の核となるミッション・ビジョン・バリューを制定し直しました。新しいビジョンは「おしぼりを再発明する」というもの。伝統と革新を大切にする私たちは、おしぼりの持つ本質的な価値を考え続け、残すべきものは残し、変えていくものは変えていきたいと考えています。

FSXのどの部分に興味を持つ学生でも構いません。多様な能力や志向、バックグラウンドを受け入れる土壌もあります。ただ、伝統と革新といった言葉や、おしぼりを再発明するといったビジョンに共感する人に来てほしい。

私たちはこれからも、おしぼり業界のイノベーターとして挑戦を続けます。ぜひ、その道なき道を一緒に走り続けましょう。

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