年頭所感

平成30年の新春を迎え、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。

2017年は 新たなステージを表現した年

当社業績は、一昨年まで2期連続の増収増益を迎え堅調ではありましたが、平成29年8月期決算では、前年対比売上増を果たした一方で、現在取り組んでいる様々な研究開発コストが増大した結果、減収となり、3期連続の増収増益は達成が出来ませんでした。この増収減益という結果を受けて、役員一同、気を引き締め直して、今後も精進してまいります。
また、昨年は、経済産業省主催「ダイバーシティ経営企業 100 選 」や、「はばたく中小企業・小規模事業者 300 社」 、そして東京商工会議所主催「勇気ある経営大賞奨励賞」を受賞する等、今まで数年取り組んできた当社の経営姿勢や取り組みをご評価頂ける年にもなりました。これを励みとして、時代の変化に対応するべく、しっかりとした収益を確立しながら、研究開発の成果を業績にしっかりと反映させてまいります。
 昨年のトピックスとして、まずはCI変更が第一に挙げられます。この数年来準備してきた様々な案件を新しい時代に合わせて表現する為、全社一丸となってCI変更に取り組み、昨年4月1日からは新しいVIを設定し、社内のブランド推進委員会を中心に議論や合宿なども繰り返し、ブランド推進・統括に対する取り組みを進めてまいりました。これらを経て、今春以降より順次、当社のCIを具現化した製品の発表・提供の開始をして参ります。
 また、当社の新しいフラッグシップ製品となるおしぼり冷温庫「REION」は、数年の研究開発を経て、昨年6月に、ものづくりの聖地である渋谷「Fabcafe」で製品発表を行い、多数のメディアに取り上げて頂いたこともあり、今までとは違う顧客層からも多数のオファーを頂く事が出来ました。その後、更なる品質の向上のため発売延期に至っており誠にご迷惑をおかけしておりますが、現在は最終の量産体制を整備し、いよいよ今春には発売を予定しております。
 さらに、当社の衛生ブランドである特許技術VBにおいても、CIの観点から事業の再構築を開始いたしました。社内に業界初となる衛生検査のための設備を導入し専属の担当者を配備、同時に私の直轄組織である品質保証委員会を立ち上げ専門アドバイザーを迎えて、おしぼりの品質管理の充実に取り組んでおります。
今後はVBの応用開発や品質体制を整備するとともに、本業のおしぼりにも回帰できるような付加価値を元に、当社の成長だけではなく、業界内の関係各社の皆様にも貢献出来るよう、スタッフ一同で取り組んでまいります。 

2018年は、表現を事業に変える年

新社名の由来とともに、新しいカタチを表現(Xpress)してまいりますが、2018年はそれを実行し、事業として確立をさせてまいります。「FSX Product(商品開発・製造事業)」としては、おしぼり産業の新たなプラットフォーム作りとしての代表製品となるREIONをいよいよ発売し、様々な市場に提供させていただきます。従来のおしぼりをご利用頂いている外食産業のみならず、今までの産業ではあり得なかった市場に対しても、新しいアプローチで営業展開を進めてまいります。また、「FSX Commerce(小売事業)」としては魅せる通販・小売の追求はもとより、越境ECにも挑戦をしてまいります。そして、自社だけでなくおしぼり産業への貢献を主題とした「FSX Franchise(フランチャイズ事業)」は、新たなツールの提供で少子高齢化に対応する為の省力化を追求しながら、付加価値の高いサービスと製品で一層の加盟メンバー様への利益をお約束してまいります。そして、新事業の「FSX Science(サイエンス事業)」は、アカデミックな見地からの成果も達成しつつ、衛生用品としての側面を持つおしぼりに対しての付加価値と、品質管理という側面を実行し、新年早々には新しい取組みを発表できる予定です。最後に、「FSX Data&Communication(データ&コミュニケーション事業)」は、新技術を生かしながら、おしぼり産業目線と新しい時代でのコミュニケーションツールの在り方を念頭に入れながら、新しいサービスの発表を目指してまいります。そして、これらの全ての事業が、祖業である「FSX Oshibori(レンタルサービス事業)」に貢献できる事が前提であり、これら複数事業の相乗効果を掛け合わせる事で、新しいサービスの表現を事業化してまいります。
 ステークホルダーの皆様のご期待に応え、顧客価値を上げ、パワーパートナーの皆様にもお役立ちが出来る様、2018年は適切に、サービスと製品、デジタルとアナログ、事業と人を繋いで、企業価値の増大に邁進してまいります。
新しい51年目として、スタッフ一同、精進してまいります。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2018年 1月 1日                           
FSX株式会社                                
代表取締役社長 兼 最高経営責任者
藤波 克之